ここでは、応募書類のうち、「卒業後の展望」について、私がどのように書いたかをお伝えしようと思います。
あくまで1例ですが、お役に立つところがあれば嬉しいです。
医師の進路
卒業後の展望を語るには、医師の進路についてある程度知っておく必要があります。
(詳しくは長くなりそうなのでまた別途書きます。)
大きく分けると医師の仕事には4つあると前職の上司(ベテラン医師)から教わりました。すなわち、
- 目の前の患者さんを治すこと
- 患者集団を見て疾患全体を扱うこと
- 基礎研究を行うこと
- 医療の仕組みをつくること
です。しかしコレ↑を教わったのは「医学部に行くことになりました」と報告した時でした。受験時点では、私は特に2つ目についてよくわかっていなかったように思います。今であれば、これは公衆衛生や臨床研究の話だなと思うんですけどね…。
この4つで考えると頭の整理がしやすいので気に入っています。
病理医、産業医、監察医などは特殊かもしれません。ちなみに医科歯科の法医学・法歯学は結構強いみたいです。
卒業後の展望を考える
- A:小児や新生児に関わりたい
- B:脳・精神・心理・は研究として興味がある
- C:他の科のことは正直よく知らないので今はなんとも言えない
- D:医療行政、医療経済などはぜひ携わりたい
- E:臨床研究は積極的にやりたい
- F:基礎研究は大事だと思うし興味もあるが自信はあまりない
募集要項で求められていることに対するアピールポイントが少なくてさみしいですが、「臨床と研究と仕組み作りを全部やりたい」ところが私のアピールポイントだと思ったので、A,D,E,Fを全部入れました。
私は日本の医療をなんとかしたいので、諸外国に学ぶところはあるとしても、海外で働きたい願望はそんなにないのですが、将来的に外国で活躍したい人はここでいろいろ書いて「国際性」を大いにアピールできそうですね。
臨床も研究も仕組み作りも全部やりたい、と言うのは無謀にも思えますが、実際に全部やっているハイパーな医師たちを仕事で見てきたので、(自分がそうなれるかはいったん置いといて)それを目指したいと宣言することにしました。
一方で、現場を知っていることが大事だとも感じていたので、まずは臨床医として一人前になりたい、ということも書きました。
卒業後の展望(概要)
そんなわけで出来上がったのが大胆不敵で総花的な「卒業後の展望」です。
全体の文章の出来がよろしくないのでこちらも要点の箇条書きで失礼します…。
- 何よりまず臨床医として患者さんに最良の医療を提供できる力をつけたい
- 大学院での研究でNICUと関わったことが大変印象深く、現在は特に周産期医療に興味があり、小児科や産科の分野で経験を積みたいと考えている
- 研究にも積極的に携わりたい。臨床研究だけでなく、基礎研究的なアプローチよって、得られた知見を患者さんに還元できるよう努力したい
- 臨床と研究を両立させることは容易ではないかもしれないが、最新の技術を会得し、困難を克服していきたい
- さらに、職務経験を生かして、学際的な課題や社会との連携が必要な問題に対しても中心となって取り組める医師となりたい
てんこもりですが、強気の内容でいきました。
ただ、簡単にできるとは思ってなくて、ちゃんと最新技術とかキャッチアップしないといけないと認識してますよ、ということで4つ目をいれました。求める人物像の④と⑥にもかかわるのでついでにアピールです。
今急に思い出しましたが、個人面接でも卒業後の展望は再確認された気がします。↑の内容をそのまま話しただけですが。
うーん…でもこれも70点かな…。てんこもりにした分、具体的な内容が少なくてなんだかふわっとしてます。
「これまで取り組んできた研究課題等」についてはまた次の記事で書きます。