初期研修2年目がスタートしました。
たすきがけ研修の2年目、大学病院デビューです。
はじめのローテーションは精神科です。もともと脳科学、心理学、精神医学、哲学といった分野は好きなので、想像以上に興味深く研修させていただいていおります。
例によって、ローテ中診療科のことはいろいろと特定のおそれがあり書きにくいので、別のことを書きます。
タイトルの通り、病院見学についてです。
病院見学についての記事など山のようにあり、書籍も出版されているような状況なので、あまり一般的なことではなく、個人的に反省していること等を中心に書きたいと思います。
病院見学とは
病院見学とは、その病院の所属でない医学生または医師が、病院を見学に行くことです。主に初期研修先や専門研修先の病院を検討するプロセスで見学イベントが発生します。
たいていはwebサイト上に申し込みのフォーマットがあるか、あるいは連絡先が記載してあり、先方にコンタクトをとって見学日が決定します。見学日は学生なら授業や実習を欠席、研修医なら有給休暇を取得することになります。
見学の内容は施設によって様々です。
見学は半分採用試験でもある
見学の目的は、ただ設備を見たり雰囲気を感じたりすることだけではありません。
初期研修のマッチングでは、見学に来ていない学生が合格しにくい場合があります。見学回数が多いほどいいとか、スタッフや研修医が点数をつけているとか、施設によっていろいろなウワサもあります。
(見学なしでもOKで採用試験がすべて、という場合もあるとは思いますが、少数派かと思います)
専門研修では、見学に行き、担当の先生と面談したり他の専攻医と話しておくことが採用の最低条件になる場合がほとんどです。場合によってはそれが実質的な採用面接であるような重みをもつこともあります。
見に行ったつもりが、自分も見られているということです。
今だから思う病院見学のツボ
病院見学は見学以上の重みをもつ重要なイベントでであるわけです。
私も書籍を買って予習して臨みました。
しかし、初期研修を1年と少し行い、市中病院と大学病院の両方を知って、今だからこそ気づいたことがあります。
病棟実習が始まってから行く
私が最初に病院見学に行ったのは、実習がはじまる少し前の、4年生の終わりころでした。
早めに行っても全然かまわないのですが、やはり見るべきポイントや聞きたいポイントは現場を知ってからの方が具体的になるので、見学に行くのは実習が始まって少ししてからの方がおすすめです。
各診療科がどこの医局か聞く
これは市中病院の場合です。
100%オリジナル採用、という病院もあるのかもしれませんが、初期研修を引き受けているような規模の病院にはたいていどこかの医局が入り込んでいます。つまり、大学から派遣された医師が働いているということです。
そこにいる専攻医も大学医局の所属です。
例えば、私が1年目に研修した市中病院では
- 循環器内科/血液内科/内分泌代謝内科/眼科:科学大医局
- 消化器内科/呼吸器内科/神経内科/泌尿器科:日大医局
- 外科:科学大医局
- 小児科:順天堂大医局
- 産婦人科:東大医局
- 救急科:日大医局
といった具合でした(一つの診療科に医局と直雇用が混ざっている場合もあります)。
そこで1年研修するとどうなるか?
上の先生方や専攻医と仲良くなるわけです。そして、3年目以降その医局への入局(=その大学への就職)を考え出したり、実際に誘われたりします。人脈ができます。
少なくとも自分が検討している診療科については、どこの医局か把握しておくと将来の見通しが良く、専門研修の相談もしやすくなるように思います。
検討している診療科が1年目に回れるか確認する
これはめちゃくちゃ大事で、声を大にして言いたいです。
専門研修先を検討するために、志望科は1年目の、できれば12月くらいまでに回れるのが理想です。専門研修先の病院を決める戦いは、1年目の年明けにはすでに始まっているからです。
専門研修の手続きとしての申し込みや採用試験は正式には秋ごろにあります。
しかし、先に「内定」が出ている場合が多く、シーリング(人数制限)のある診療科や人気病院、人気の医局に行きたい場合、2年目の4月にはもう実質募集を締め切っている、なんてこともざらにあります。
学生として回るのと、研修医として仕事をするのとでは、見える世界がだいぶ違います。働いてみると意外と興味を持てたり、どうしても譲れないポイントが自分で分かったりしてきます。
ローテーション時期が遅いと、その実感を得るより先に就活をしなければならなくなります。
とくにメジャー内科/外科以外の診療科では1年目に回れない場合もあるので、よくよく確認することをお勧めします。
市中病院と大学病院を両方見る
実習で大学病院の様子は概ね感じられると思いますが、「初期研修も大学で決めている!」という人も、1度は市中病院を見学にいくことをお勧めします。
全然違うので。
とくに、
- 患者数
- 回診の内容
- カンファのノリ
- 各科医師の当直時の役割
- 他科の医師やコメディカルとの距離感
など比べると違いが実感しやすいのではないでしょうか。
専門研修で大学病院と地域の病院の両方を回ることになっているのは意味があるなと思います。個人的には初期研修も「たすきがけ」はおすすめです。
自分の大反省
なんでこの記事を書こうと思ったかというと、自分が今困っているからです。
私は小児科志望(小児外科とも迷っていた)ですが、1年目の病院では小児科を回れませんでした。
大学のローテーションでは小児科、小児外科が3つめと4つめになってしまい、研修するより先に就活をせねばならない状況に陥ってしまいました。
もちろんそれでも専門研修先探し自体はできます。でも、見学前にその診療科をローテしているのとしていないのとでは、きっと見えるものが違うんですよね…。
このブログでは反省を元に書いた記事がたくさんありますが、今回も準備不足で大反省です。みなさんはこのようなことがなきよう…。
