前記事に引き続き、在学中の妊娠・出産について。本記事ではデメリットや困ったことについて書いていきます。
在学中の妊娠出産のデメリット
各デメリットに対して私がどう対処しようとしているかも併せて書いておきます。
学業を代わってくれる人はいない
仕事なら、私が休めば私の仕事は誰か他の方が引き継ぎます。
学業はそうはいきません。当たり前ですが、私が自分で修了するしかありません。その点がシビアです。体調が非常に悪い日や、やむを得ず休まなければならなかった日が、例えば重要な実習の日だったり試験の日だったりしたら、単位が危うくなるかもしれません。この状況は産後も変わらないので、小さい子供を抱えながら学業も乗り切る覚悟は必要です。
誰かに迷惑をかけたり気を遣ったりしない反面、自分でやるしかなく、誰も代わりがいない、というのが社会人の時との最も大きな違いでした。
対処
何事も早めに行動しておくのは重要です。締め切りがあるものについては、とにかく最速で完成させて提出してしまう。試験勉強は日々コツコツとしておく。重要な日に休まなければならなそうだったら、なるべく早く大学に相談しておく。早めに動いておくことでダメージは最小限になるかと思います。
産後の育児サポート体制を産前から整えておくことも重要です。
認可保育園に入りにくい
認可保育園は人気があります。自治体によっては両親フルタイム勤務であっても全落ちすることもあります。選考の基準も自治体によりますが、基本的に「就学」が「就業」より有利になることはないでしょう。
また、0歳の4月入園以外はかなり入りにくいのが普通だと思いますので、復帰のタイミングによっては相当厳しい戦いになることが予想されます。
さらに、正式に「休学」してしまうと「保育の必要なし」とみなされ、そもそも門前払いとなってしまう可能性すらあります。
学生時代に出産すると、その後の保育園探しのハードルがかなり上がってしまいます。
対処
可能であれば、0歳4月入園を狙うと一番入りやすいはずです。そして、認可に応募しつつ、認証保育園や小規模保育園も調べて、片っ端からアタックするしかないと思っています。それでも厳しいかもしれませんが…。
学内の保育園の従業員枠を利用することも可能です。私は子どもと一緒に満員電車に乗るのを避けたいので応募しませんが、家が近い方は便利かもしれません。
あとは、たとえ実質的には4月から授業に参加していなくても「休学」の状態は避けるのが無難です。授業料は発生してしまうと思いますが…。大学との相談になります。
復帰時期の選択肢はほぼない
社会人の時は、職場との相談は必要ですが、復帰時期についてはいろいろな選択肢がありました。友人の話を聞くと、医師のみなさんもたっぷり1年以上休んでいる人もいれば、数か月で復帰する人もいるようで、様々です。
学生の場合、復帰は1年後のほぼ1択になるのではないでしょうか。授業のスケジュールは融通がきかないからです。休み始めたところから取り返さないといけないので、来年度の同じ時期から復帰するのが一番スムーズということになります。
育休は数か月で良い、あるいは1年以上取りたい、と思っていても、カリキュラムとの調整がなかなか難しいです。
対処
事前に全学年分の時間割をよく見ておいて、ここで出産になると困る、というタイミングはチェックしておいて、避けたほうがよいです。妊娠するかどうかは神のみぞ知るところですが、妊娠しないようにすることは可能なので。
また
- 実質的に学業を中止・再開するタイミング
- 制度として「休学」「復学」するタイミング
- 子どもを保育園に入れるタイミング
の3つをよく考える必要があります。先述のとおり、保育園確保とも絡むので、戦略が必要です。
例外1
学業にブランクを作らずに、そのまま復帰した人を2人知っています。ひとりは実習中のご出産、もうひとりは実習の少し前の時期でのご出産です。
ご家族のサポート、大学の配慮、カリキュラムとのタイミング、色々な要素があると思いますが、ほんとうにすごいです。一体どうやったらそんなことが可能なのか?機会があればお話を聞いてみたいです…。
例外2
出産ではない理由ですが、年度の前半に半年ほど休学して復帰した方がいます。大学と相談しながら、仮進学制度も利用しつつ、復帰後に2学年分をうまいこと少しずつずらしながら履修しているようです。
かなりイレギュラーだとは思いますし、私も詳細は把握していないのですが、大学は相談に乗ってくれ、できる限り対応してくれているようです。
金銭的に損
学生の間にブランクがあると、単純に無収入期間が延びてしまいます。
一方、就職してからであれば原則として育児休業給付金が支払われますので、育休中も元の2/3程度(半年を過ぎたら1/2)の収入が得られます。
対処
こればかりは対処のしようがありません。
ただし
医師は雇用形態がシンプルではないことも多く、とくに研修中は勤務先が変わりやすいです。そのため、給付金の支給要件を満たさなかったり、計算の元となる収入額が思ったより低かったりする場合がしばしばあるようです。
働き出してからの出産の場合でも、注意が必要そうです。
まとめ
カリキュラムにしても復帰時期にしても、相談すれば大学はできる限り一緒に解決策を考えてくれますので、早めの相談が大事だと思います。
保育園と給付金については制度で決まっているものなのでどうしようもないですね…。
もうひとつ、やっと仲良くなった同級生と学年がずれてしまうのも不安です。私は部活等に所属しておらず、他の学年とのつながりが乏しいのでなおさら。ひとつ下の編入生のみなさんがとっても話しやすいのが救いです。
次回は、医学生であったり実習中であったために気づいたことや起こったことなどを雑談的に書きたいと思います。