東京科学大学(旧・東京医科歯科大学)医学部編入とTOEFL受験

旧東京医科歯科大学医学部編入とTOEFL受験の情報を発信します。

TOEFLと東京医科歯科大学の英語教育

東京医科歯科大学は医学部編入試験の受験資格として「TOEFLスコア80以上」を要求しています。Super Global 大学(※)なので、試験も一部英語だったり全部英語だったりします。

※スーパーグローバル大学創成支援事業

http://www.tmd.ac.jp/international/sgu/index.html

 

さて、受験時点で私のTOEFLスコアは89でした。これは約100人の同級生の中でどのくらいの位置付けなのかというのを晒しつつ、医科歯科の英語教育について少しご紹介したいと思います。

 

Global Communication

医科歯科にはGlobal communication、通称「グロコミ」という英語の授業が週1くらいのペースであります。この授業はTOEFLのスコア(※)の上位からA〜Hのグループに分かれて行われます。TOEFLで90くらいだと、Cです(私)。

※正確には、一般学生はTOFEL iBTではなく大学でTOEFL ITPを受けています。ITPはout put のセクションがなく、listening と readingのみです。

他の編入生4人(うち2人が帰国子女)はAです…。TOEFLスコアは具体的には聞いていませんがAクラスの人は100~115くらいのようです。トップはたぶんバカロレア入試という帰国子女向けの入試を突破した人だと思われます。

グロコミでは医学に関連するテーマの文書を読んでみんなでディスカッションするので、Aは本当に英語でガチディスカッションしているようです。私のいるCクラスは「“塗り薬”ってなんて言うんだっけ」とか日本語をはさみながら、愉快な先生とワイワイやっている感じです。

他の編入生がAなのでヘコみますが、これ以上ハイレベルなクラスに入れられるのもそれはそれでしんどうそうな…。

 

HSLP

「ヘスルプ」と読むそうです。これは意識の高い学生が登録している+αのプログラムです。国際的な話題や世界の医療における課題を英語でディスカッションしたり、レポートを書いたり、プレゼンテーションを行ったりしているようです。「ようです」と言うのは、私は履修していないからです。他の編入生4人は履修しています。

詳細はこちら↓

www.tmdu-global.jp

修了すると認定証がもらえるようです。認定証がどこかで威力を発揮するのかは謎ですが、やっている内容は聞く限りおもしろそうで(エボラのout breakの原因を植民地支配から考えるとか、海外で認可されている最新の治療法について調べるとか)、学生もやる気のある人が多いですし、時間に余裕があるなら登録したら勉強になるだろうなと思います。HSLPに登録している先輩とのつながりもできるようです。

デメリットとしては、ハードでハイレベルなので、半端な英語力で突っ込むと結構大変そうです。講義中にHSLPの内職をしている人もたまに見かけます。HSLPに追われて通常講義がおろそかになるのは本末転倒ですが、うまく参加すればかなり鍛えられそうなので、医科歯科生になったらチェックしてみる価値ありです。

 

留学

医科歯科では4年次に「プロジェクトセメスター」というものがあって、半年間研究室に所属して研究(体験)をします。研究発表もあります。

この時、配属先研究室として、医科歯科と提携している海外の大学を選択することができます。ロンドン、カリフォルニア、オーストラリア、タイなどなどへ半年間のプチ留学ができて、生活費補助もあり、単位までもらえるというオイシイものなので、人気があります。

この選考に、TOEFLスコアがもちろん重要となります。他にも、普段の成績、HSLPの参加、研究実践プログラム(2年次から研究室に出入りできるプログラム)の参加状況などさまざまな要素が絡んでくるそうです。

医科歯科の留学についてはこちらに情報があります↓

www.tmd.ac.jp

 

TOEFL対策講座

夏休みにTOEFL特訓コースの受講生の募集がありました。料金はテキスト代くらいで格安で、お得そうでした。いつか受けてみたい。

 

Super Global 試験

最初にご紹介したとおり、医科歯科はスーパーグローバル大学なので、先生たち曰く「英語で出題しなきゃいけない」らしく、試験も一部または全部が英語で出題されるのが通常です。生化学にいたっては100%英語で出題されました。

今のところ英語で自由記述式の試験はありませんが、問題文や選択肢の意味がわからないと、実力を全く発揮できずに終わります。生化学はなじみのある(論文でもよく見かける)ワードが多めなのでまだよかったのですが、これから迎える医動物学=寄生虫の英語はなかなかつらいです。

 

 

そんなわけで、医科歯科は英語教育や留学を売りにしており、TOEFL講座や英語プレゼン講座などの支援もあります。留学チャンスもたくさんあるし、ハイレベルな講座もあり、とても良い環境だと思います。

そんな環境にいながらあまり大きな声では言えませんが、私自身はグロコミの授業を受けているのと、論文読むくらいで、あとは特に何もしておりません。4年次も留学せず国内で研究するつもりです。日本の医療をなんとかしたいし、医学全体の向上に貢献できれば良いなと思うものの、今のところ家庭の状況や勉強の優先順位を考えると、留学や語学へのモチベ―ションは低めでございます…。Weblioとグーグル翻訳とGrammerlyのヘビーユーザーです。

同僚や患者に外国人が増えていくと思えば、英語力は大事なんでしょうね…。キャリア的には留学も大事なんでしょうね…。今はあまり時間がなく優先順位低めですが、せめてグロコミは真面目に取り組みたいと思う今日この頃です。