東京医科歯科大学(東京科学大学(仮))医学部編入とTOEFL受験

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ETV特集・選「誰が命を救うのか 医師たちの原発事故」

情報収集の重要性やそのツールについてはまた別途整理したいのですが、NHKの番組は好きなツールのひとつなので、今日見た番組について少し書きたいと思います。

NHKで好きなのは、特番と、ドクターGと、プロフェッショナルです。今回のは特番です。大変面白いです。やる気のでない講義を80分受けるならNHKの特番見たほうが100倍ためになります。

 

 

この番組のテーマは東日本大震災で、医師たちが記録した写真や動画をベースに、当時緊急招集されたDMATの医師や、放医研(当時)のスタッフ、消防隊の動きなどが、ご本人へのインタビューとともに時系列で編集されています。「医療」という切り口でまとめられた番組をあまり目にしたことがなかったので、大変勉強になりました。

原発事故の状況が切迫してくるに伴って、ここに行ってくれ、次はここ、次はここ、と指示され、命がけで災害と向き合う医師の本音と覚悟。その場の状況から被ばく線量の「除染せずに避難してよいライン」「消防士が作業し続けて良いライン」を決めるのには確かな知識と判断力が求められ、決断は相当な重責であったと思いますが、それだけで多くの人の命を救ったのだと思います。

戦場のように混乱した現場で、不十分な体制のもと、安定ヨウ素剤が予定通り配布されなかったことや、無理な避難によって(放射線リスクとは比べ物にならないくらいの深刻さで)亡くなった方がいることなど、恥ずかしながら初めて知ったことも多くありました。

何より感服したのは、当時第一線で奔走した先生方が、その後東北に職場を移して、現在も現地でこの災害と向き合っていることです。たとえば

細井義夫医師 広島大学東北大学

熊谷敦史医師 長崎大学福島県立医科大学

谷川政一医師 広島大学福島県立医科大学

もともといらっしゃったのが広島大・長崎大なのは納得で、やはり原爆の関係でこの2校は放射線医学に強いんですよね。

 

被爆国であり、原発事故も経験した日本なので、放射線医療に関しては世界に先駆ける医療レベル・教育レベルであってほしいですが、実際のところはどうなんでしょう。細井先生が「教育システムをつくる」ために東北大に行ったと言っていたし、十分とは言えない現状なのかなと思ってしまいます。

災害時の国の体制や、エネルギー政策にも興味がわきましたが、何より自分が東日本大震災についてあまり知らないということを改めて思い知らされました。本でも買ってきちんと勉強しようと思います。